2015秋旅~Franco Bardiイタリアの父~

トスカーナ州シエナ県にある、小さな村。

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この通り、山の中腹に貼り付いた小さな村。
こんな感じの村が点在しています。BS日テレの番組「小さな村の物語。イタリア」の冒頭のようです。

これは、Petroioペトロイオという小さな村。

私が滞在しているのはこの中ではなく、この写真を撮っている場所。
Bardiバルディ農園です。

彼がFranco Bardi

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私が、イタリアの父と呼び、彼は、私を娘と呼びます。



数十年前にオリーブ農園を受け継ぎ、それから少しずつ買い足してきた農園は、今では広大。

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「あそこから、あっちまでが僕の農園だよ。ここからじゃ、全て見ることは出来ないなぁ」とにも嬉しそうに何度も言います。



どの樹も素晴らしく健康的。

オリーブの実もこの通り、美しい。

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こうして、日差しが溢れる農園。うっとりします。


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時期は紅葉の時期。

お庭にはカエデ類が植えてあり、今年も綺麗に紅葉しています。



そして、果樹も沢山。

花梨に柿に梨にイチゴ、レモンも。

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庭を散歩していると、スピーナがすぐに寄ってきます。

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彼女、私のことを覚えていたようで、初日に着いてすぐにこんな風にお腹を出して。

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今回の滞在は2泊3日。

日曜日がちょうど含まれていました。


日曜のランチは家族みんなで。

これは、イタリア共通のこと。

都会だったら、レストランの事もありますが、田舎はたいていマンマが料理を作ります。

嫁に行った娘、別の家を構えている息子。

それぞれ家族を連れて戻ってきます。


この日曜のランチは、、、

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鶏ちゃん。(笑)

鶏も飼っています。じゃがいもは畑から。ウズラは、近所の人から。


お庭にある薪オーブンで焼きます。

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お手伝い、したかったのに、何もすることは無いわよ~とフランコの奥さんルチェッタが。

スピーナと遊んだり、オリーブ園を散歩しているうちに、既にオーブンに入ってました。(笑)


では、パスタソースの手伝いくらいは。。。

と思ったら、既にソースは出来ていました。


さぁ、ランチの始まりです。

やはり、特別感があります。みんながどこかウキウキしています。

パスタはフランコが取り分けます。

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フランコ作、キアニーナのラグーのパスタ。

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これが、本当に、本当に美味でした。

よく、旅先だと、雰囲気で美味しく感じる。

そんな事がよくあります。

けれど、このソースは本当に美味。

味わいのバランス、肉の甘味、もちろん質の良いオイル。


今まで食べてきたラグーの中で、最も美味しいラグーでした。フランコ、オリーブオイル作りだけでなく、料理も上手
だったなんて。。。


メインは娘のデボラが取り分けてくれます。

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この後のデザートは庭で取れた果物などを。

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彼らにとって、特別な物は何一つありません。

彼らの農園や敷地、彼らの地域にあるものを料理し、食べる。

どこそこの何、や、遠い都会の有名なデザートを取り寄せるわけではありません。自分たちの暮らす大地の恵みを食べているのです。

地味だけれど、とびきり豊かな日曜のランチでした。





フランコは、実は、イタリアのオイル業界はとても有名な方です。いえ、本当はイタリアだけではありませんが。

トスカーナに来る前に、訪ねたウンブリアのTegaでも、Francoの名前を出したら知っていました。


当然ながら、この町、いえ、この地域で彼を知らない人はいないほどです。オリーブオイル生産者ではなくとも、彼を知っているのはこの地域の経済を支える一人でもあるからです。
それに、オリーブオイルがメイン産業ですし。

彼と町を歩くと、ちっとも目的地に着きません。
あらゆる人が、Bardi氏!と声を掛けてくるからです。


滞在中は市長さんや司祭さんとも夕食をご一緒しました。これもフランコだからこそ。

そんな方たちとご一緒し、最初はどうしようかと思いましたが、流石、市長は人付き合いに長けているというか人をそらさないというか。
すぐに打ち解けることができました。
とても魅力的な方々でした。

食事のメニューは彼らにもちろんお任せしました。
量の面では不安でしたが。。。(笑)


やはり、パスタが美味しくて。
日本では友人でもレストランで、「ちょっとそれ頂戴。交換ね」なんてしますが、イタリアでは決して人の皿と交換したりしません。
ピッツアも一人一皿。「シェア」ということはしません。家族ならば時折ありますが。

ところが、この市長さん。
「これを食べてみなよ。美味しいから!」と、自分の皿からパスタを取って下さるのです。

キノコのラグーのピーチでした。
「美味しい!ピーチをトマトソース以外で食べるのは初めて。」と、私が言うと、

「ピーチが日本にもあるのかい!?それは驚きだ!」と。


ピーチとはトスカーナ地方のパスタの一種で、よく讃岐うどんと比較されますがもちもちの太い麺で短めです。

日本のイタリア料理界、凄いんですけどね~。彼らが東京に来たら驚くだろうな。(笑)



料理写真、さすがにカメラを構えるのは気が引けて、最初は撮れませんでした。

メインになる頃には、この通り。


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メインはタリアータ。

日本で食べるタリアータより、なんと言うか、強いです。肉が強いというか。






イタリアの父と呼んでいるFrancoですが、会うのはこれが2回目。
2年前に初めて会った時から、彼は私を娘のようだと言い、本当に良くして下さいました。

波長が合う、、、とはまた違います。
お互い別の事を考えてますから。

それに、Francoが話すイタリア語はこの地の訛りが強い上に、癖のある話し方をするので、聞き取れない事しばしば。聞き返したり、流したり(笑)です。


それでも彼は私が理解していると信じています。
大切なのは言葉では無いと。

だから、車の中でも農園でも、とにかく私に色々話して、様々なことを教えてくれます。

時折、質問というか問題を混ぜながら。(笑)

で、それにちゃんと答えられると、「Brava!!」 良く出来ました!と大きく微笑んで、ひざや肩をたたいてくれます。



2年前は、彼の人柄の良さを感じ、オリーブオイルへの情熱を熱く感じました。尊敬する人となりました。



今回は、それから更に踏み込んで彼を知る事が出来ました。

家族に対する姿勢、地域での付き合いと責任、そしてオリーブオイルビジネスの成功者として。


そんな彼を、更に尊敬し、それと同時に「父」に対する親しみと甘える気持ちが大きくなりました。

気を使い過ぎなくても、彼が甘やかしてくれるうちは甘えていいんだなと。


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沢山持って行きなさい。

と、たっぷりオイルを分けてくれるフランコ。

遠慮せず、本当にたっぷりもらってきました。


イタリアから帰ってきてからというもの、週に2回は最低でもセミナーをしていました。

新鮮なオイルを皆さんに味わって頂きたくて。たっぷりと。


これができたのも、フランコのお陰です。


フランコは、日本で自分のオイルがどんなふうに受け入れられ、使われているかとても興味を持っています。

「日本に来てみて」と、誘うのですが、彼は笑って「行かないよ」と。


そう、オリーブたちを残して旅行に出掛けはしないのです。



だから、セミナー中にスピーカーホンにして、皆さんと一緒に電話したり、セミナーの写真を送ったりしています。

フランコはそれをとってもとっても喜んでいて、いつも電話の向こうで嬉しそうに高らかに笑います。


フランコに出会えて、本当に良かった。

フランコも私の事をそう言ってくれます。



オリーブオイルの世界の、大先輩である「父」フランコ。

これからも彼から沢山の事を学びたい。そう思っています。

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この記事へのコメント

  • MONTA

    何となくですが、無理のない生活とでも言いましょうか、アナログな生活模様のように感じられます。
    デジタルは便利ですが人の体には決してやさしくないと思うのですが、アナログは人の鼓動や地の流れに沿って時間が経過するように思われ、それが生活の中に溶け込んでいるような印象を受けました。
    言葉に出すと舌を噛みそうな文面になりましたが・・・。
    2015年12月23日 13:01
  • MONTAさんへ。

    おっしゃる通りです。
    本当に無理が無いのです。こうして生産者を訪ねる度に思います。自分の国、土地、そして家族を大切にする。
    その上での仕事なんですよね~
    人を大切にするのもそう。パソコンやスマホに向かっている時間が短いのも、彼らの特徴です。
    私はもうPCやネットワーク無しでは仕事が出来なくなってしまいましたが、彼らと過ごす時は彼らのように人と触れ合う時間を大切にしたいと思っています。
    2015年12月24日 16:52
  • MONTA

    再びで申し訳ありません。
    生産者の生活を守るためにはSNSも重要なツールとなってきました。
    生産者の方にはアナログな生産を守って頂き、且つ継続するためには、実情を十分に理解した仲介役が必要となります。
    ソムリエ=食及び健康の伝道者として、今後もご活躍して頂ければと思います。
    ただし、ご自分の体を壊しては伝道者になれませんので、この点にはご留意ください。
    2015年12月24日 19:36
  • MONTAさんへ。

    ありがとうございます!
    生産者と消費者を繋げることは、私が目指していることです。
    それが出来るよう、更に勉強と努力を重ねていきたいと思います。
    そして、おっしゃる通り、それには体調管理が大切ですね。
    きちんとしていきたいと思います!
    2015年12月28日 16:59
  • teru

    はじめまして。この景色、フランコの優しい顔。昨年10月に行ったばかりなのにまたペトロイオに行きたくなってきました。ここ4年続けて現地にオイルを買いに行っています。いつもモンテプルチャーノで滞在しているので今度はアグリで宿泊してみたいです。
    2016年01月14日 21:23
  • teruさんへ。

    初めまして。
    お返事すっかり遅くなってごめんなさい!
    Bardi農園に毎年いらしてるのですか!
    オリーブオイルがお好きなのですね~。あ、もしかしたらお仕事かしら?

    Francoの高らかに笑うあの声が聞こえて来そうでしょ?(笑)
    次回は泊まってみて下さい。ゆったり過ごせますよ♪
    お食事は本来付いていません。だからアグリと言えないかも。でもお部屋にはキッチン、冷蔵庫完備です。
    2016年01月18日 18:49
  • まい

    バルディのオイル、美味しいですよね!
    私が使い始めてもう10年以上経ちます。ワイナリー和泉屋さんの根本さんが紹介されていて、それから常に我が家にあります。
    彼女は今は、オイル専門店のオリオテーカというところの楽天店もやっていらっしゃるそうです。
    ずっと使ってきましたが、この記事にたまたま行き当たり、読ませて頂いて、ますますファンになりました。
    ありがとうございます!!!!
    2019年03月05日 19:33
  • まいさんへ。

    バルディのオイル、お好きなのですね。嬉しいです!
    本当に美味しいですよね。都内のイタリアンのシェフたちもかなりの確率で使ってらっしゃいます。

    コメント頂いて、びっくり。
    実はこれからイタリアへ。
    パパ バルディのお宅にもまたお邪魔する予定です。最近サボりがちなblogですが、バルディオイルの最新ニュース、UPしますね!
    2019年03月06日 10:03

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